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上を向いて

歩こうっていうのは、
ご存知のあの歌だけれど、
歩いていると色々と気になって、
上ばかりも見ていられない。

何だろうと思えば、
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真面目な顔をしている写真だったりするし。
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交差点に何が埋まってんだべと思えば、
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意味は分からないけど、何か大事そうなものだし。
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気をつけないと、
こんなやつを踏みそうにもなる。
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だからなかなか忙しいのだ。

そして今日も終電に向け、
こちらもなかなか忙しいのだ。
# by ma-you-ge | 2010-09-08 00:13


こういつまでも

暑いと、普通は食欲が落ちてくるのだろうけれど、
まぁ本当に良く喰っている。

入院だ手術だとガタガタしていた去年と比べて、
それは体調が良いのは当たり前として、
少し食べ過ぎている。

去年減らした体重12キロ分は、
静かに回復して来ているのではないかと思い、
ふとっちょ時代の汗を思い出して、それはいやだなぁと思う。

でも食べている。

猫にもそれが感染して、なんというか、
少しバテてみては如何かと言いたくなる程、
彼女もよく食べている。

が、ここでも散々載せてきている通り、
毛むくじゃらだけに暑さ自体には弱いので、
昼間は涼を求めて色々と工夫しているようだ。

この前はとても長くてまっすぐだったもので。
何だか蝉を思い出した。
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そんな訳で、猫好き中年と猫は、
引き続き古アパートの部屋で食欲の秋を待っている。

ただ、サンマが高いらしいので、どうしようかなぁとも思っている。
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# by ma-you-ge | 2010-09-07 23:53


久々に

髪を切ってもらった。

毎度おなじみだまこちゃんは、
プロの美容師で人妻なのだけれど、
大変に素直な性格のめんこい人なので、
みんなから愛されている。

ここのところ文章が長い。
誠に申し訳ございません。

で、だまこちゃんは素直な人だけに、
暑い日には暑い日の格好で登場する。

先日は、短パンにタンクトップで登場して、
周囲の人の目を奪った。

しかし様子がおかしいので聞いてみると、
「下北でチャリンコパクられたんスよー」と言う。
人妻である。

今は決まった店を持たない彼女は、僕の髪を切る時には、
茶沢通り沿いのお店を借りてくれるのだけれど、
下北沢から延々三茶まで、炎天下小走りをして来てくれた模様だ。

汗だくでいきなりエアコンの効いた部屋に入ったので、
露出度高めの身体から湯気が出ている。

お気に入りの自転車を盗まれてしまった彼女は、
「これで二回目なんスよー」と言い、
髪を切っている間中、余りにも低いテンションで、
話題は自転車と交番と防犯登録と自転車撤去を、
これも延々とループして話してくれた。

三茶まで一緒に歩いた後、「どうせ出てこないんすけど」
と言いながら、交番に入って行く後ろ姿は淋しげだった。

茶沢通り沿いの少し上の階にあるお店からは、
富士山が綺麗に見えていた。

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だが流石はプロなので、
自分の感情と関わりなくズバーッとすっきり奇麗に切ってくれて、
おかげさまでスッキリした。

話はまたしても飛ぶのだけれど、
昔々、20年近く前に、巣鴨の豚カツ屋に入った。

白山の施設で会議をした後、ブラブラ歩いて見つけたのは、
木造の古い建物で、カウンターの上には裸電球。
暑い季節だったけれど、もちろん冷房などある訳がなく、
客が皆暑そうな顔で座っているのが見えた。

間違いなく旨いだろうと思ったのが大当たりで、
とんでもなく安い値段で、これでもかと分厚くて柔らかくて旨い、
お見事なトンカツを喰わせてくれた。

店は爺婆二人でやっていて、
肉を油に入れた瞬間から、ジジイは魚籠とも動かない。
短髪の頭から顔から汗をダラダラ流して、
それでもジーッと鍋を見ている。

婆さんは全く無愛想で、後続の客に席を作る時などは、
先客の皿を無造作に動かして移動させる。
先客は口をモゴモゴさせながら慌てて動く。

突然動き出すジジイが、
サクサクとトンカツを切り、ちゃちゃっと皿に盛る。
そして愛想も何もなく「お待ち」と言うと、
婆さんが「はいよ」と受け取って、
これも全く無愛想に皿をカウンターにドカンと置く。

しかし、本当に旨い。

仙台担当21歳の僕と福岡担当22歳のユズ。
後にそれぞれジュディマリの現場に付く二人であったが、
そんな未来はまだ全く知らず、とにかく若い二人が定食で、
そして当時多分30半ば位だった先輩が、
ビールを飲みつつ肉だけもりもり喰っていたら、
ババアがまた憮然とした顔のまま「はいよ」と言い、
飯と味噌汁と漬け物を出して、後にも先にも見た事もない、
全くもって憮然としたウインクをした。

会計では飯も汁も漬け物も料金に入っていなかった。
ジジイも黙って見ている。

我々は、だから客が切れないのだなぁと話し合った。

少しく感動した我々だったけれど、なかなかあちらに行く機会がなく、
その後には食べに行っていない。もうなくなっているだろうなぁと思う。
だけれど、あの旨いカツと、油と真剣勝負するジジイの真顔と、
力一杯無愛想で親切な婆さんは忘れない。

なんでこんな事を書いているかと言えば、またしても鉄分であるけれど、
九州の新幹線が、停車駅でもめているそうだからなのだ。

それぞれの自治体が、国会議員も巻き込んで、
新列車の停車駅争奪戦をしているそうで誠に嘆かわしい。

確かこんな話がどこかに載っていたなと探してみたらあった。
長くなるけれど引用させて頂く。

『同じ神戸の市中に在りながら、神戸駅と三ノ宮駅とが新特急「かもめ」の
停車で争い、(中略)神戸駅と三ノ宮駅とで争ったと云っても、
実は各の地元が国鉄に対して、その意地を通そうとしたので、
だから国鉄は両方から詰め寄られて、その決済に迷い、困った挙げ句に右の様な
おかしげな停車と通過でお茶を濁した。

〜内田百間「春光三陽特別阿房列車」〜より 』

戦後初めて京都から九州に向けての特急が復活するにあたり、
神戸市内の停車駅で地元の鬩ぎ合いが起き、
上り下りで停車駅を分けた話を聞きつけての言である。

身勝手な地元の運動だけでなく、そんな中途半端を決めた
当時の国鉄当局にも批判的な筆致になる。

そして百間先生は最後にこう言う。

『人が嫌ってもいいから、毅然としてサアヴィスを行うと云う精神に欠けている。
サアヴィスとは愛想顔、御機嫌取りの意味ではない筈である。』

戦後数年の話と、だまこちゃんの話と、豚カツ屋の話と。
そして新幹線の開業の話であるけれど、僕の中では奇妙に結びついて、
それを読まされる方には堪ったモノではないのだろうなぁと思う。

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# by ma-you-ge | 2010-09-07 23:41


旅が

好きだった。

今も好きだけれど、
カネはなくてもヒマはあったあの頃や、
ヒマはなくてもコガネがあったあの頃と違って、
仕事の現場移動を除けば、今はあまり遠出は出来ない。

家族でどこかに行ったというのでなく、
一人で遠くまで出かけて行った初めは、
5年生の鹿児島往復だった。

資金はお年玉を駆使、
不足分は風呂のカビ掃除と各方面へのゴマスリでなんとかした。

まだ大宮までしか行っていなかった東北新幹線に乗り、
東京から小倉までまた新幹線に乗り、小倉からは特急で宮崎まで、
とにかく延々と乗りっぱなし。

新幹線で食堂車に行き、
小倉では生意気に駅のスタンドでホットドックを食い、
仙台を朝の7時頃出たと思うのだけれど、宮崎に着いたのは夜の11時過ぎ。

宮崎の親戚宅に身を寄せて、洗濯物がたまればコインランドリーに行き、
鹿児島の親戚宅にも遊びに行って、随分と長い事過ごした後、
同じ道を延々乗り継いで帰って来た。

座席でも食堂車でも色んな人に会って、帰宅後に手紙をもらい。
鹿児島から宮崎に行く車内で会ったおじさんには「遊びに来い」と名刺をもらい、
本当に会社まで遊びに行って土産をもらった。

特急の車内で退屈そうにしていた特急運転手さんと話し、
仙台から来たと聞いて驚いて、安全ピンで裏に「大分運転所」と彫ってから、
自分のバッジをくれた。

これはいいぞと味をしめた僕は、中一で友人を誘ってまた九州に行き、
ぐるりと一周して阿蘇山の草千里の眺めに感激したり、
泊まったペンションのオーナーに連れられて星を眺めに行き、
生まれて初めて天の川を観てたまげたりした。

その帰りの新幹線、食堂車でポルノ映画を撮ってるオヤジと相席して、
お前らもいつか俺の撮ったモノを観るのかなぁと、妙に感傷的な顔をされた。

とにかく東京発10:00のひかりに乗り、小倉着が16:56。
そして宮崎着が23:08というのを未だに覚えている。

小倉まででも7時間かかっている。

その後の旅では寝台車を使うようになって、
それもホトホト楽しかったのだけれど、
九州まで17、8時間は乗っていたのではないか。

北海道には14歳で初めて渡った。
発売されたばかりの18切符を使っての鈍行一人旅。

仙台を朝の10時に乗り、向かいの席のおっさんにみかんをもらい、
八戸で立ち食いそば屋のおばちゃんに卵をおまけしてもらいして、
夜の8時前に青森へ。

青函連絡船で津軽海峡を超えて函館。
函館からはこれも初体験の各停の夜行列車で札幌へ。

函館の立ち食いそば屋では、発車ベルに慌てたおばちゃんが、
ネギも入れずに持ち込み丼でかけそばを寄越した。
そこから乗り継ぎ乗り継ぎ、網走に翌日の夜8時前に着いた。

20時間程度乗っていた事になるけれど、
奈良から網走まで18切符で帰るという婆さんと連絡船で知り合い、
まさに旅は道連れであまり退屈しなかった。

ずっと編み物をしていた婆さんが、
網走で降り際に「はい間に合った」と言ってマフラーをくれたのに驚いた。
そう言えばあのマフラーはどうしたかなと思う。

高校生になり、友人と北海道を一周した時には、
釧路からの列車で老夫婦と会話をした。

まだ釧路を発車する前、
ボックス席を二人で陣取っていると、通路を老夫婦が歩いて来た。
ご主人はサングラスをかけ、白い杖をつきながら歩いてくる。
付き添っている品の良い奥さんと目が合って、
僕らは慌ててボックスの二席を空けた。

奥さんから「この人たちに聞いてみたら」と促されて、
ご主人は「そうしようかな」と言う。
奥さんはこちらに向き直って「わたしは上手く説明できないの」と言った。

何かと思ったら、ご主人が「新幹線とはどういうものですか?」

僕ら二人は必死になって、車輛の形から高架橋の様子まで話したけれど、
言葉だけで説明するのは意外と難しい。
全く上手く伝えられた気がしなくて、とてももどかしい思いがした。

それでもご主人は、遠くを見る様に、
顔を上げながら僕らの支離滅裂な説明を聞き、
「ほう」とか「へえ」と言いながら、時々少し首を傾げるようにして、
細かい質問をした後、「なるほどなぁ、どうもありがとう」と笑顔で言った。

斜里という駅に着く少し前、ご主人は窓の方に顔を向け、
「あの辺に姿の良い山があるでしょ、斜里岳というんですよ」と言い、
奥さんも今日はよく見えるわよと言いながら、僕らにお辞儀をして降りて行った。
残った僕らは、話しが上手くなりたいなぁと話しながら網走に向かった。

脱線が許されない鉄道の話に、
完璧に脱線して長いこと書いているけれど、
九州の新幹線が博多から鹿児島までつながるとか、
東北新幹線も青森まで開業するとか、そんな記事が目に入り、
青森まで3時間半、大阪から鹿児島まで乗っても4時間前後と知って、
少しばかり驚いたので、つい書いた。

昔は良かったという話しではないけれど、
時間がかかって退屈すると、何となく周りの客同士が親近感を持ち、
それとなく会話が始まったよなぁと思う。

そして子供ながらに、鹿児島とか網走って遠いんだなぁとか、
そんな事を感じていたのは、今考えれば大事な事だった気がしなくもない。

東京に住んで誰かと話す度に、
というか少し酒が入る度にだけれど、
距離の実感セヨと面倒な話を繰り返している原因は、
恐らくその辺にあると思う。

クニを離れてまだ15年だけれど、
その間にもどんどん所要時間が縮まっているようだ。

青森まで4時間かからない電車に乗ったら、
仙台なんてどれくらいで着いてしまうのかと考え、
クニと今住む東京での経験差を考えると、
早すぎるのも考えものだという気がして来て、
また各停で帰るんだろうなと思う。

高校生時代の教訓が生きなくて、
またまた支離滅裂で、まぁ長い長い話で恐縮だけれど、
きっとまた同じ様な事を書くのではないかなぁとも思う。

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どうもすいません。
# by ma-you-ge | 2010-09-05 00:22


久々に

散歩をした。

思いのほか早く仕事が片付いた先週の日曜日、
一駅遠くで電車を降りて、ブラブラ歩いて帰った。

知らぬ間に知らぬものが出来、
ペットショップ「PET・ING」という、
語源を教えてくれていたペット屋がなくなったりして、
たまに歩かねばいかんなぁと思う。

川沿いに出たら、やたらとアタックする鳩がいた。
雄だか雌だか分からないけれど、
とにかくグイグイ押して行き、まさに
「一押し、二押し、三に押し」した結果、
かたっぽもほだされてしまって、
誠に勉強になった。

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暫く歩いて家に近づいたら、
普通の庭に突然葡萄が実っていた。

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珍しいから写真を撮っていたら、
アッパッパを着た婆さんも寄って来て、
「何してんの?」という。
葡萄を指差すと
「あら珍しいねアンタ」という。

そして「アンタ食べてみなさいよ」という。

じゃんけんで負けた方が食べる事にしたら、
婆さんはあっという間に負けた。

すると「犬のおしっこかかってんじゃないの?」だの、
「毒なんじゃないの?」だの言って食べない。

声を聞きつけて、その家の婆さんまで出て来た。
自分の家の庭に葡萄が成ってるのに驚いた婆さんは、
「アンタが植えたの?」という。

婆さんというのは、どこでも婆さんだなぁと思いながら、
その日は結局誰も葡萄を食べずに解散となった。

家に帰って空を見たら、少し奇麗な雲が出ていた。

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振り返って反対の空を見たら、
少しばかり怖いくらいの色をしていた。

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いくら暑くても、そろそろ夏が終わるのかもしれない。

たまの散歩は良いなと思い。

そろそろ終電がリーチなのだと気付いた。
走ろうと思おう。
# by ma-you-ge | 2010-09-04 00:30

    

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by ma-you-ge