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「わざわざ人前に

出て、わざわざ注目を集めて、
その中で自分の歌を聴かせたり、芝居を見せるなんてのは、
常人が選ぶ生き方ではない」

とあるプロデューサーと話した時に、
彼はしみじみした顔で言った後に「なぁ」と付け加えた。

誠に同感ではあるけれど、
反対に常人じゃない人がやるから魅力的で、
皆はそれに惹かれる。
少なくとも僕はそうだ。

初めにお断り致しますが、
あまりにも主観的であまりにも長い文章でございます。

彼女と初めて逢ったのはいつだろうと手帳を調べてみたら、
19年前の91年、6月だった。

当時仕切っていたライブに、販推からブッキングの依頼があり、
来月デビューするバンドのボーカリストとして仙台に来て、
今はなき141ビルのホールで歌った後、夜は打ち上がってバカ騒ぎをした。
「透明な夢」という曲が特に印象に残っている。

その後、キャンペーンで会ったりしながら、
こちらもあちらも色々あって、再び消息を知ったのは2001年頃。
彼女は難病指定の病と闘っている最中だった。
長く入院しているのだという。

彼女が入院中に綴った文書を書籍化するにあたって、
ライターを紹介したり、動き出すきっかけにサイトを作る際に、
服部にも力を借りつつ、喜んでお手伝いして、
退院後、Blogを外に出す際は撮影もさせてもらった。

4年前、彼女が約7年ぶりにステージに立った。
イベントばかりの昨今、出番が終わったそばから立ち去ってみたり、
会場を出たそばから共演者の事をうーだあーだ語る場面によくでくわして、
何だか夢が持てなくなっていたのだけれど、その夜は違った。

出演者、スタッフが、あれほど集中して、
全員で袖に立ってステージに念を送ったイベントは、
それまでに、というか今までも経験した事がない。
彼女が出番を終えて満面の笑みになった瞬間の、
会場全体の安堵と歓喜は、今でも生々しく思い出せる。
不覚にも涙が出そうになった。
出演者もそれぞれみんな近いもの感じていた様で、
それぞれの言葉で、少しだけ似た事を書いていた。

2006年の10月15日は特別な日になった。

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何だか語り足りなくて、
わざわざその後の別日に、
打ち上げまで企画した。

それ以後、持ち前のバイタリティーと人柄で、
彼女はどんどんと復活を遂げ、僕らもツアーを共にして、
レコーディングを共にするうちに、
音楽的に欠けがいのない存在になった。
ことある毎に呑んで食った。

だから、今回我々にとってとても重要な、
大きな区切りのライブにも、是々非々でピアノをお願いした。


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その彼女が、また大きな手術を受けるという。
電話では明るく話していたけれど、
今回のライブについては、何度もお詫びを口にされて、
こちらが恐縮した。

僕の仕事は人気稼業ではない。
辛くても判断を求められる事があるだけでなく、
いつも善後策を考えている必要がある。
大事な仲間の回復を祈りながらも、
淡々と準備しなければならない。

彼女の歌を良く知り、彼女のピアノを良く知り、
大変なタイミングでお願いして心配ないのは、
僕の中で彼女しかいなかった。

緊急のミーティングで提案した時は、
皆が驚いたが、すぐに納得した。

自身の歌を中心に活動しているのだから、
無理を承知でお願いになったけれど、
その無理な連絡を二度して引き受けて頂いた。

彼女と初めて逢ったのは、2003年の暮れ。
我々も数年ぶりのライブをした際に、ご一緒したのがきっかけだった。
活動を始めたてだった彼女は、既に何から何まで自分で仕切り、
タッチのしっかりしたピアノで歌っていた。

こちらは大勢、向こうは一人。
打ち上げに誘って話し込んだ。

その後の彼女も凄かった。
どこへでも一人で乗り込み、ショップに置かせた後は、
面出しのチェックまでやる。

うちの現場にはほとんど顔を出してくれて。
打ち上げ写真では必ずセンターで写った。

ストイックさをコンセプトにしたイベントの立ち上げも、
一緒に参加してもらい、それ以上に事あればやはり呑んで食った。

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一発録りの撮影をした時は、徹底的に歌い込み、弾き込んで来て、
何テイク撮っても歌にブレがなくて驚いた。
疲れたとか辛いとか言っている姿を一度も見た事がない。
撮影に行って、長引いたとしても最後まで踏ん張る。

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その彼女にお力添えを頂いて、
マンダラの本番を迎える事が出来る。

驚く程短期間に、色々と判断やら対応やらを迫られた9月だった。

これを書いている今はもう10月。
僕にとっても大きな節目になる今月の17日。
チケットはほぼ完売で誠にありがたい17日。

レコーディングでご一緒した、
ギターの金太さんと再びご一緒出来るのも楽しみな17日。

PAのんちゃんと打ち合わせても、MANDALA山本氏や津山氏と話しても、
何だかいつもと違う気合いがあって、あの子は恵まれているなぁと、
つくずく思っている。

そう言えばまた10月だけれど、
2010年の10 月17日も、
恐らく特別な日になるのだろうと思う。

吉川さんはその後、手術も無事に成功して、
順調に回復されているとご連絡を受けた。
ひとまずは本当に本当に心からホッとしつつ、
早いご回復をお祈りしております。

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常人でない人達は、またしても魅力的な姿をみせる。
こちらも踏ん張らねばならない。

長々恐縮。
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by ma-you-ge | 2010-10-05 23:04

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