強い日が続いている気がする。
この夏の特徴はある意味で風だと思う。
来た事がある方はご存知の事と思うけれど、
我が家は超が付くほどハイテクを駆使した、
あまりにもモダンな屋敷である。
飛ぶけれど実は飛ばない話で、
昨日、突発的に軽く一杯呑る事になった旧姓キョリアン、
現在の名を新婚恭子先生は、我が家の近所で生まれ育った。
その席でも話題に上ったのが我が家の話であって、
「子供の頃から人が住んでいるとは思われなかった」と言った。
ちなみにキョリアンは、干支が一回り程若い。
兎に角、東京オリンピックの年に出来た我が家は、
自動ガス自殺防止システムと言える程の風通しの良さなので、
風の強い日には中々の気持ち良さだ。
おまけに戦前に総理大臣をやり、初代の翼賛政治会の総裁も務めた、
某という人の大邸宅が売り払われ、庭の大木が切り倒されてからは、
これでもかと北風が直撃するので、これまた心地よいバイブレーションがある。
これに雨が加わるとどうなるかは、
今ここで書く訳にはいかない。
で、風であるのだけれど、
「音風」とは本当に良いタイトルだと思う。
久しぶりに逢ったら、元々の天才ぶりに加え、
みせ方まで考え尽くしている様子を見せられて、
益々たまげた
彼女を見いだした
彼は、20年程前に今の業界に入った頃に、
なんと言うか基本的な物の見方を習った方だし、
彼女は何度も話して来た通り、キョリアンが高校生だった同じ頃にしていた、
前の会社での最後の仕事を評価してくれて、ある意味またやる気をおこさせてくれた恩人。
そして
彼女はその干支一回り昔の仕事を共にしていた人。
その三組が馴れ合うでもなく、拒むでもなく、
淡々としながらとても密度高く風を吹かせて、
こんな風なら、幾らでも浴びたいと思った、
スタッフ冥利に尽きる夜だった。
そして終演後、MANDALA店長が繰り出した氷温ビールも、
これまたスタッフ冥利に尽きる味がした。
恵まれた仕事だったなぁと思う。